便利なキャッシングも、あぶない反面があることを理解しよう!

時代が進むにつれ色んなものが便利に利用できるようになりました。お買い物に現金が無ければ買えなかった物が、分割払いで買えたり、クレジットカードを提示するだけで買えるようになりました。また買い物じゃなくても、キャッシングすることで纏まった現金を手にする事も出来てしまいます。しかし、便利な反面、危ない事態になる可能性も秘めています。

では、クレジットやキャッシングで危ない事態とはどういうことでしょう?毎年様々な企業が経営破綻し、倒産・解散していますが、今から数年前、個人で同じような事態になる人が急増し社会問題となりました。個人破産、任意整理、個人再生、特定調停で債務整理をしなければならない人が多くなり、国はその対応を迫られました。その原因が、「借り過ぎ」「貸し過ぎ」にあると言われています。

なぜ、そのような状況になったのでしょう?「借り過ぎ」の問題では、遊行費に使う為に借りすぎたのが問題だと言う人が居ます。確かにそういう人も居たのですが、純粋に生活のために借りたと言う人の方が多いのが実情です。今の世の中は、生活する為にはお金が必要です。家族が居れば、その生活費も嵩むのは当然なのに、収入は減少していくという時代背景も有り、生活のためには、お金を借りるしかないという人が多かったのです。

そういう需要が有りますから、業者は貸せるだけ貸して、利息を儲けようと、高金利で貸付していました。それが「貸し過ぎ」となっていきます。顧客の収入に見合わない限度額を設定し、他社から借りていてもお構い無しに貸したことで、多重債務にならざるをえなかったのです。その結果、返済できなくなり、仕方なく債務整理をしなければならなくなりました。

その為、国は貸金業法を改正し、2010年には総量規制が施行されました。貸付総額を一部除外・例外を除いて、年収の1/3までとした規制で、それ以上は貸してはならないというものです。これにより「貸し過ぎ」にならないようにし、「借り過ぎ」を防ごうという意図ですね。

一昔前に比べると、確かに金融業の貸し出し残高は、かなり減少しています。しかし、それと比例して金融業者数も減少してしまいました。経営が成り立たず、破綻・解散・倒産してしまう業者が多くなっています。サラ金大手の武富士が破綻したのは、ニュースにもなりましたから知っているでしょう。

このように、キャッシングは計画的に利用する分には、確かに便利です。しかし借りすぎてしまえば、自分を苦しめてしまう、諸刃の刃となってしまうのです。いくら総量規制で1/3までしか借りられなくなったとはいえ、毎月金利を上乗せして返済すれば、その分生活を圧迫することは間違いないのです。本当に必要なのか、我慢することは出来ないのか、これだけ返済すればどういう生活になるのか等々、しっかり考えてから利用するようにしましょう。

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